魔天郎が仕掛けたブラックホールに吸い込まれてしまった覇悪怒組と純子先生、魔天郎との最後の戦いが始まった。
ブラックホールに吸い込まれた覇悪怒組と純子先生は、気が付くとエレベーターのような物の中に閉じ込められていた、四面は発光し触ると衝撃が走った、純子先生は床に目が点滅している魔天郎マークを発見した、ヒロシが光る両目を押えると、壁の一面がパカットと開いた、勇気を振り絞って地底深くを探索していると、大きなトンネルにぶつかった、トンネルには台車が置いてあった。
「これに乗れって事だな」ヒロシはそういって台車に乗ろうとするが、そのまま谷に真逆さまかもしれない、賭けに出た覇悪怒組は台車に乗って地底奥深くまで猛烈な速度で突き進む、終点に到着し急に停止した台車から投げ出される覇悪怒組、どこからともなく魔天郎の笑い声が聞こえる。
トンネルの奥から恐竜刀部隊が襲ってきた、全力で戦う覇悪怒組、しかし人数が多く状況は劣勢、「もうだめか・・・・」と思ったその瞬間、恐竜刀部隊にパチンコが命中する、振り返ると岩の陰からパチンコ組が強力パチンコで恐竜刀部隊を狙撃していた、パチンコ組は覇悪怒組に借りを返す為に追いかけてきたのだった、パチンコ組と共に戦う覇悪怒組、パチンコ組の内山重男はヒロシ達に「魔天郎との勝負があるんだろ、ここは俺たちに任せろ」そう言うと敵を引き付け覇悪怒組を送り出す。
覇悪怒組は魔天郎のマークのある部屋に到着した、「魔天郎はここか?」と扉をあけると、そこには眩いばかりの金銀財宝の山、魔天郎が今までの盗んでき財宝が山積にされていた、宝石に見とれて夢をみている覇悪怒組のメンバーと純子先生、ヤスコまで宝石に見とれて夢を見ている、ヒロシはそんな覇悪怒組に「俺たちの夢はただひとつ、魔天郎を倒すことのはずだ、落合先生が魔天郎だったら悲しいけど、それでも俺たちは魔天郎を倒さなければならないんだ、それがどんな価値があるかって言われたら俺にも判らないけど・・・」ヒロシの問いかけに目が醒めた覇悪怒組にピエロ部隊が襲い掛かる、宝石を投げつけて奮闘する覇悪怒組、逃げるようにその場を脱するが、途中なんと純子先生が地底深くに落ちてしまった、悲しむ覇悪怒組、もう時は夜になっていた、落ち込みながら歩いていると魔天郎の仮面が貼られた扉を発見する、扉を開くと魔天郎が待っていた、魔天郎は覇悪怒組が間違いなくここまで来ると信じて待っていたのだった。
「な、何のために・・・・・」ヒロシの問いかけに対し魔天郎は「今夜はもう遅い、明日の朝じっくり君たちと話そう」そう言うとどこかに消えてしまった。
翌朝、純子先生は落合先生の部屋で目が醒めた、しばらくすると落合先生が部屋に帰ってきた。
純子先生は落合先生に今までどこに行っていたのかを尋ねる、落合先生は「田舎でどうにも断れない用事がありましてね」というだけだった、純子先生は「せめて私には真実を教えてください」ともう一度落合先生に真意を尋ねた、悲しそうにうつむく落合先生、静かに時が流れ、真実を告げられた純子先生は涙きながら部屋を飛び出してしまう、その真実とは何だったのだろうか?
魔天郎と朝食を共にする覇悪怒組、魔天郎は覇悪怒組をスペシャルルームに招待する
そこには光の塔の模型が飾られていた、魔天郎から光の塔の説明を受ける覇悪怒組、この塔は大人達の悪意に傷つけられた子供達の心を癒す為に建設する、塔は太陽の光子エネルギーで作動し地下に5000人の子供達を収容する施設があるが塔の地上部分はがらんどうになっていて、子供達は空中浮遊装置を使って空間を漂い、太陽の光子エネルギーを全身に浴びることによって心身共にすこやかになり、元の世界にもどるのだという。
魔天郎はこの塔の建設の為に今まで悪事を働いていたのだった。
魔天郎は、この光の塔の建設に協力してくれないかと覇悪怒組を誘う、すばらしい計画を聞かされたヤスコ・ススム・サトル・タケオの4人は同意する。しかしヒロシは疑問に感じていた、何かが違うというヒロシに対し、魔天郎は「ヒロシ何が違うんだ」と迫る。
「おれにも良くわからないけど、盗んだお金で塔が建てられていいのか?光の塔は、傷ついた子供達が何かに祈った時、その心に見えればよいんじゃないの、目的の為にはどんな手段を使っても良っていう考えには、おれは最後まで納得できないんだ」そう言うヒロシに目が醒めたように同意する覇悪怒組のメンバー、覇悪怒組は再びひとつにまとまった。
「・・・・・光の塔は子供達の心にあらしめよ・・・・・・・・・素敵な考えだ、覇悪怒組の諸君!!私の負けだ」
「私はいさぎよく、光の塔の建設計画を取りやめよう、私はしばらく日本を離れ、私自身を鍛錬してくるよ」
魔天郎を見つめる覇悪怒組
「いつの日か、再び君たちに挑戦する、その時まで、さらばだ諸君!」
「待って魔天郎、あなたは落合先生じゃないの?」消えようとする魔天郎に対してのヤスコが問いかける、しかし魔天郎は答える事なく空中に消えてしまった。
全力で電車を追いかける覇悪怒組、車窓には落合先生の姿があった
「ヒロシ、サトル、ススム、タケオ、ヤスコ、先生は急に生まれ故郷に帰ることになった、君たちに会わずに去るのは非常に辛いが、先生は君たちには安心しておるんだよ、君たちはこの1年間、怪人魔天郎と戦うことによって人の喜びと悲しみを知った、心と体をたくましくして、つらいことがあっても生きる希望を決して捨てない少年に成長した、覇悪怒組の諸君、先生はいつの日かまた君たちに会う事を楽しみにしているぞ、さらばだ諸君、サラバ、サラバ・・・・」純子先生から受け取った落合先生からの手紙にはそう書かれていた。
自転車を投げ捨て、通り過ぎる電車に向けておもいっきり手を振る覇悪怒組、車窓には落合先生の姿があった。
「落合せんせーい、さようなら〜〜」覇悪怒組は力の限り手を振った
手を振り続けていると、突如として魔天郎が落合先生の乗る電車の上に現れた、一瞬警戒する覇悪怒組
魔天郎は覇悪怒組にいつもの挨拶をすると、いつもと同じように気球に飛び乗った。(エンディングテーマ)
ヒロシ「魔天郎さようなら!」
サトル「魔天郎バイバイ!」
ススム「さよなら、魔天郎!
タケオ「バイバイ魔天郎!」
ヤスコ「魔天郎さようなら」
見えなくなるまで手を振りつづける覇悪怒組、手を振るのを辞めてもしばらく立ちつくしたままの覇悪怒組
しかし、覇悪怒組はすぐに元気を取り戻し、来た道を戻っていくのでした。
その顔には涙はなく、これからの未来を力強く生きていけるであろう自信に満ちていた。
(完)
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